木匠和水建築の取り組み

木のこと山のこと

木のこと山のこと

一言で「木」といっても、実にさまざまな材種があり、産地があります。
日本は世界でも珍しい森に恵まれた国であり、国土面積の約6割が森林です。
しかしながら、現在の日本の家づくりでは、自分たちの家の木がどこから来たのか、外国のものなのか日本のものなのか、それすらも分かりません。
日本の森の資源を思い、丁寧に使うことは、木を知る私たちの使命であると考えています。
私たちは、技術と経験に基づき、家づくりに適した材種と産地をご提案いたします。
建築場所と産地が近い場合は、木を伐る山をご案内させて頂くこともしております。

自然素材のこと

自然素材のこと

私たちは可能な限り自然の素材による建物づくりをしております。
日本の建築は古来より「木」「土」「草」「紙」「石」といった自然素材で作られてきました。
近年の化学物質を使ったいわゆる「新建材」による建物の寿命はたったの数十年。自然素材による建築の歴史は長く、それは日本の風土に沿ったものと言えます。
現在では流通が発達し、世界中から建材を仕入れることが出来ますが、日本の気候や風土に合わないものを、適していない箇所で無理に使えば、当然長い間使える建築にはなりません。また、化学物質を含む建材は健康被害を引き起こすだけでなく、土に還ることが出来ません。
天然素材を用いた伝統工法の建築は、朽ちれば土に還ります。このように循環する優れた建築システムは、現代の技術をもってしても構築することは難しいものです。

建物の構造のこと

建物の構造について

「伝統工法」という時に、はっきりとした定義づけはありませんが、日本人は古来より木と木を組みあわせて建築を作ってきました。その際に一番大切なことは、木を見て、木のもつクセや荷重、乾燥や経年による変形などを考えたうえで、適材適所で使うこと。

また、木と木を接合するときには金物を使わず、木材に「仕口」「継ぎ手」と言われる加工をほどこして、木材同士を組み合わせます。現代では金物で接合する方式がほとんどですが、木そのもの同士を組むことにより、時間の経過によって木同士が締まって強くなり、長い間風雪に耐え得る建物となります。

木を組むためには、きちんとした大工技術の習得と鍛錬が必要とされますし、手間もかかりますが、そうすることによって、一代で使い捨てるのではなく、木の寿命と同じ或いはより長く立ち続ける建物を創りたいと考えます。

伝統工法について

手刻みとプレカットについて

建築の構造材を加工する方法として、大工による「手刻み」と、機械を使って加工する「プレカット」があります。加工する形状はどちらも変わりませんが、同じ形だからといって、同じ強さの建物が出来るわけではありません。

機械的に作った「プレカット」の仕口や継ぎ手と比べ、「手刻み」は大工が木の癖などを見極めて加工します。木ごとに微妙に加工を変え、木材の繊維が切れない程度に固くしまるよう工夫します。このため、「手刻み」の材料を組み上げると、きつく加工されているがために、木を組む時に木が微妙に潰れます。この潰れた木が元の形に戻ろうとする力が働くことにより、構造がより堅固なものになるのです。

また「プレカット」の材料は、高温乾燥機で無理に乾燥させた木材を使うことが多いため、木のもつ油分や粘り、美しい色つや、香りなどが損なわれることがあります。
こういった理由で、わたしたちは昔ながらの大工の「手刻み」を大切に守っています。

伝統工法について

伝統工法の、その先へ

古来より受け継がれてきた「伝統工法」は、日本の風土に寄り添ったものであり、優れた点が多くあります。しかし、必ずしも伝統を守ることばかりが良い、と考えているわけではありません。「伝統工法」のもつ課題と常に向き合いながら、より長寿命で、より安心な工法を目指すことが、わたしたちの大切な使命です。

伝統工法について

職人仲間たち

伝統工法の建物づくりには、木を組む「大工」以外にも、多くの専門技術をもつ職人が関わっています。わたしたちと一緒に建物をつくってくれる職人仲間は、皆それぞれの伝統文化と技術を大切にしています。

伝統工法について
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